園田の鍼灸やすらぎコラム

梅雨の過ごし方

2024/07/08

鍼の勉強会の講師の先生方が共著で本を出版しました。

気象予報士の資格をお持ちの先生と、薬剤師の資格をお持ちの先生が、四季の養生方法を著した本です。

この本によると、梅雨の時季は、体内の湿気を捌くために胃腸に負担がかかりやすくなります。

この水分代謝には体力が奪われますので、疲れを溜めない様に睡眠を十分にとり、散歩等の軽い運動で気血の巡りを良くしたほうが良いようです。

食養生では、食中毒に気を付けるのは勿論・・・

① 生もの、冷飲食、甘いもの、脂っこいものを控え、腹八分目にしましょう。
牛肉・ゴボウ・干物・揚げ物も負担がかかるので控えましょう。
② 香りがよく食欲を増進し、湿を発散させる食材:シソ・梅・葱・ワサビ・ミョウガを積極的に摂りましょう。胡椒・生姜・唐辛子はアトピーなどの炎症がある場合は控えましょう。
③ 利尿作用のある、ハト麦・冬瓜・小豆・大豆・ハモ・シラウオ・鯉を食し、余分な水分を排出させましょう。
④ 胃腸の働きを良くする、トウモロコシ・馬鈴薯・豆類・鶏肉・豚肉・白身魚を食して、体力をつけましょう。
⑤ 梅雨後半で高温になったら、身体の熱を冷まして利尿効果のある、セリロ・セリ・胡瓜・レタス・豆腐・シジミ・ハマグリなどを摂りましょう。
他にも健康的な日常生活のヒントになることを小難しくなく説明、レシピも載っています。 ご興味のある方はAmazonでも購入できますので、ご一読を。 「東洋医学に学ぶ四季の健康法」という書籍です。

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兵庫県尼崎市東園田町9丁目1番地15エール園田402号室
※阪急「園田駅東出口」より徒歩4分

酷暑の気配

2024/07/08

カンナやノウゼンカズラの花が咲き始めて、梅雨を越えて、気温は夏になりました。

TVのワイドショウでは熱中症対策のコーナーをよく見かけます。
2000年頃には暑さで人が亡くなることは、考えられないことでした。
寒さで亡くなることはありましたが。

温暖化のせいで自然環境が変わり、サンマが獲れなくなったり、猛毒を持つヒョウモンダコが本州近海で見られる様になったり、亜熱帯の風土病であるデング熱が日本で発症したりと身の回りの環境が変わってきました。

今後、以前の環境に戻ることは、少なくとも私が生存中には無いものと考えます。
我々が新しい環境に合わせなければならなくなりました。

幸いに、以前より高温多湿の国の耐暑方法はネット等により容易に調べることができます。

当然エアコンなどに頼ることは必要ですが、服装・食べ物・生活習慣を変えていくべきなのでしょう。

日本でも、サマータイムやシエスタが必要になるかもしれません。
メガ台風も不気味です。

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帯状疱疹

2024/07/02

往診の患者さんが帯状疱疹を発症しました。腰回りに湿疹と一部水疱があり、疼痛もあります。熱感はありません。

食事にやや偏りのある患者さんで小食です、このままでは栄養不足なので、栄養補助食品をご家族が飲む様に勧めても、「美味しくない」とのこと、一人暮らしなので気ままに生活されていました。

西洋医学的見地からは、栄養不足からくる免疫力低下で発症したと考えられますが、東洋医学的には腎陰虚に風湿の邪が加わり、その病理産物が捌け口として緒邪が噴き溜まる章門穴付近(腰回り)に出てきたものと判断しました。
栄養不足に因る血虚も当然視野に入れます。

現在治療中ですが、徐々に効果が出てきています。

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嗅覚と味覚と記憶と

2024/07/01

クチナシの花が咲き始めました、白く可憐な花に甘い香りが魅力です。

野生のクチナシがあまりにもキレイなので、摘んで飾ろうと思いましたが、甘い香りに小さな虫が花びらに群がっており、断念したのを思い出します。

甘い香りは、梅雨の鬱陶しい時季に心が慰められる気がします。

香りは、記憶と直結するといいます。
香水の香りで、特定の誰かを思い出すことはよくあることです。

脳には記憶を司る「海馬」と呼ばれる部位があって、特定の香りを嗅ぐことで海馬が活性化するという実験結果が報告されています。
「プルースト効果」と言って、特定の香りが記憶や感情を呼び起こす現象です。

また香りに味は密接な関係にあって、風邪を引いて鼻が詰まると味が感じにくくなることはよく知られていることです。
味は記憶にも直結しますが「おふくろの味」は最たる言葉でしょう。

アメリカのアーティストのスティービー・ワンダーは、生まれて直ぐに盲目になり、その後交通事故で嗅覚と味覚を失ったそうです。

それでも素晴らしい音楽を提供し続けることが出来るのは、「その精神力や如何に!」です。

食べることが生き甲斐の一つになっている卑しい私には、とてもじゃありませんが心が折れることでしょうから、もしそうなったら鍼灸で対応できないか色々試してみます。

ケースバイケースですが、症例もあります。

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棗(なつめ)美味し記

2024/06/24

子供の頃、近所に用水路の一部が溜池になっており、そこでよくフナ釣りをしていました。

その池の前のお宅では道端に棗の木を植えており、秋になると鈴なりに実り、枝が道路側にはみ出ていました。

収穫しきれないほどで、木の下の路面は落ちて車に潰された実の残骸で一杯だった程で少しくらいのつまみ食いは家人も黙認していました 棗はリンゴのような味と歯ざわりで、とても美味しかったです。
棗は中国では古くから食され、「1日に3粒の棗を食べると、一生老けない」と云われる程のモノで、「韓非子」には清の時代、棗が飢饉を救済したと記述される程滋養に富み、また 貧血や美容にも良いとのことで、楊貴妃も好んで食べたとか。

日本には奈良時代に普及したそうで、その実の効能は、健胃整腸、気分の落ち込みやイライラ・不眠などの心身の疲れ、風邪予防、鎮痛鎮痙など多岐にわたり、乾燥した実は生薬となります。

当時は単純に美味しいので、モグモグ食べていましたが、とても有難い果実です。

最近は生の棗にはお目に掛かっていません、今思うとすごい贅沢でした。

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綺麗な花には毒がある

2024/06/23

紫陽花が綺麗に咲く季節になってきました。
往診に行っても、切り花の紫陽花をよく見ます。最近は紫陽花の種類も豊富で、眼を楽しませてくれます。

しかし紫陽花の葉には毒があります。
過去に、紫陽花の葉を皿に見立てて酒肴を提供したところ、食中毒を起こした例もあります。
しかも毒とは、青酸配糖体で猛毒です。

最近、尼崎市の花である、夾竹桃が咲き始めました。
夾竹桃にも毒があります。以前テレビドラマでも夾竹桃の葉を燻して、毒殺を図るミステリーをやっていました。

毒があるのに、よく高速道路沿いに植えてあるイメージがありますが、夾竹桃は乾燥や排気ガスなどの大気汚染のような劣悪な環境でも育つために植えられているそうです。

スイセンやスズランや朝顔など、意外と身近な植物でも有毒の種類があるので、植物を触った後は、しっかり手を洗いましょう。

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綺麗好きは良い事ですが・・・

2024/06/21

最近の記事で、小学校の健康診断で上半身裸になる必要があるか無いかで議論になっていることを知りました。
確かに聴診器を当てるのに、私の主治医は着衣のままで、服の中に聴診器を入れて診察されますので、上半身裸の必要性はどうかと思いますが、若年性の脊椎の側弯は裸の背中を診ないと判断は難しいと思います。

最近は側弯の子供が増えているそうで、進行すると日常生活にも支障が出るし、中々厄介な疾患です、思春期では姿勢にも大きな影響が出ます。
早期発見・治療が不可欠です。

ご年輩の方ですが、老年期になってから側弯が酷くなり困ってらっしゃいます。

東洋医学的には、気の左右差の偏在がその一つに挙げられ、相当する臓腑は肝胆で特に胆経が身体の左右を主(つかさど)ります。

胆経を病む方の傾向として、綺麗好き(潔癖も含む)で、正義感が強くともすると独善的で、自分のルールを持っている方が多いようです。

正にある種の思春期の思考と一致するように思えます。

この患者さんもとても綺麗好きな方で、治療に関してもあれこれ注文が多い方です。
側弯の進行は止まっている様に思えますが、ご本人は納得しておりません。

お灸が嫌いで、鍼ももう少し置鍼したいのですが、マッサージがご所望です。

私の未熟さが原因ですが、もう少しお付き合いが必要な様です。
しっかりと鍼灸治療を続けることで、側弯症が改善していることを実感いただけると、考え方も違ってきます。
変な拘りが収まってきます。

左右の気の偏在が原因と考えられる疾患として、メニエール病や斜視、場合によっては顔面神経麻痺も入ります。

どちらも日常生活に多大な影響が出る疾患です。

是非早めにご相談下さい。

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エヘン虫の正体

2024/06/19

空咳や、喉に何か詰まった感じで声が出し難いと訴える方が散見されます。

大抵緊張した場面などで発症するようですが、癖といいますか常態化している場合もあります。

昔、ヴィックス・ドロップという商品がありまして、CMで「エヘン虫」という表現で不快感を現わしていましたが、これも同類です。

東洋医学的には「梅核気」といってストレスが原因となります。

随伴症状としては、イライラ・怒りっぽくなる・胸や脇が張って苦しい・あくびが出やすい等があります。

緊張のあまり喉がカラカラになる事も含めても良いですが、これは一時的であることが多いです。

情緒の抑うつで肝気(ストレス)が上逆して「梅核気」を発症しますが、常態化すると逆上せや眩暈・しゃっくりが起きやすくなったり、眼が充血する様になります。

治療では、上逆した気を降ろし、ストレス耐性を付ける処置をします。

直ぐ効く場合もありますが、常態化すると時間が掛ることもあります。

前も言及しましたが、ストレスは万病の元ですので、ストレス耐性を付けるに越したことはありません。

パソコン作業が多く、目の疲れや肩凝り頭痛のお悩みの方も当てはまる部分があります。(肝血虚もあります)

お困りの方は、是非ご相談下さい。

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持病持ち

2024/06/18

持病で狭心症を患っています。
発症してもう30年も経つでしょうか、現在投薬などしておりません。

冠攣縮型狭心症で、心臓の栄養血管である冠状動脈が痙攣することで発痛します。

喉から胃にかけて締め付けられる様な痛みで4~5分続き、酷いときは何故か歯茎まで放散痛がでますが自然に消失します。
以前ニトロも服薬しましたが効果はありませんでした。

主に明け方発症しますが、日中にも起こります。
前駆症状として、鳩尾(みぞおち)辺りが詰まった様な感じがします。

東洋医学的には、あくまで私の場合ですが、食べ過ぎ飲み過ぎによる贅肉の脂が心臓に突き上げる事によって起こる発作で、足のツボを揉むか、関元というツボに提鍼という刺さない鍼を翳すことで、詰まりが取れて発作は回避できます。

お陰で、鍼灸を習ってから発作で苦しんだことはありませんし、前駆症状も年2~3回あるかないかです。

東洋医学と西洋医学の診立ては違いますので、冠攣縮型狭心症は食べ過ぎ飲み過ぎが原因とは限らず、私がしている処置で発作を防げるとは限りませんので悪しからず。

謂わば、物差しと計測方法が違うのです。

夏バテ状態でも前駆症状が起きますので、これからの季節は養生したいと思います。

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カラダからのサイン

2024/06/17

年数回、歯医者さんで歯石を除去してもらいます。
先日そのタイミングでしたが、何か歯茎が腫れていました。歯肉炎と違い押しても痛痒いさがなく、堅いもので、骨を押している感じでした。

歯医者さんに聞くと、「骨隆起」というもので歯に強い力が長時間かかることで歯茎の骨が押し出されてできるモノだそうです。特に支障がなければ放っておいても良いそうです。

要するに、無意識に歯を食いしばっているからできた症状でした。
私は無意識に緊張して、しょっちゅう歯を食いしばっていたのです。多分ストレスが原因でしょう。

その事実に私はゾッとしました。
無意識に緊張状態が続いて何らかの症状が出る病因を東洋医学では「気滞」と云います。

ストレスが原因です。この気滞は厄介なモノで、あらゆる病気の接着剤にもなります。

風邪を拗らせやすくなったり、ガンを形成したり、単独でも将来的にパーキンソン病に発展する可能性があります。

知らず知らずの内にストレスをため込んでいたのでしょう。今自分で気滞の治療しています。

鍼灸の理念に「未病を治す」というのがあります。
将来その人が罹るであろう病気を予測して、発症前にその原因を取り除くことを言います。

正に私自身の気滞治療は未病を治しています。パーキンソン病か脳梗塞か心筋梗塞等です。

勿論、食べ過ぎ呑み過ぎに気を付けて、適度に運動をする等、正しい生活習慣が必須となります。

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