80代後半の女性がぎっくり腰と整形外科で診断され、ブロック注射を3回打っても痛みが変わらないと訴えていました。
「痛くて動けない」と言いつつ、室内にあるトイレには行っている様です。
友達の麻酔科医に相談すると、ブロック注射の種類を聞かれましたが、患者さんは「注射」と言うだけで詳しくは不明とのこと。
お友達はMRIを撮ってみないとわからないけど・・・ブロック注射には種類があって、合っていない可能性あり・・・とのことでした。
医療関係の問題だとしたらこちらもどうしようもありませんが、安静にしているのに全く痛みが軽減しないのであれば、心因性の場合が考えられます。
整形外科的な疼痛であれば、骨折でもしていなければ、半月も経過すれば多少は痛みが軽減するからです。
この患者さんは穏やかな方ですが、わがままな面もあって急にキレたりもします。キレた場合は何が原因か不明な場合が多々あります。
東洋医学的では「痛み」の原因に血行不良がある場合、心の安寧を調えると良いとする「神主理論」があります。
ぎっくり腰に因って筋繊維が傷つき、周りの筋肉にも影響して筋硬直を起こし、結果血行不良が継続している場合がそれです。
現在足へのお灸で対応していますが(鍼はイヤとのこと)、結果は如何に?
《後述》
痛む箇所が腰と違うことに患者さんが気付き、主治医にレントゲン撮影を依頼したところ、胸椎の骨折でした。
この医師はレントゲンも撮らずに診断していた様です。
お灸の効果もあるのか、寝起きや寝返りが普通にできる様になりました。
【住所】
兵庫県尼崎市東園田町9丁目1番地15エール園田402号室
※阪急「園田駅東出口」より徒歩4分
先日、鍼の勉強会で症例検討がありました。
50代の女性で、幼少期よりストレスフルな家庭環境に育ち、中絶4回、アルコール性肝炎の既往歴があって、事故で頭部陥没骨折、以降臭覚味覚消失。主訴は臭覚味覚失調症の患者さんでした。
鍼灸的治療方針としては、①頭部骨折による後遺症、②従来からの過剰ストレス、③暴飲暴食によって形成された病理産物・・・の解消です。
治療に使うツボは1~2か所です。
20数回の治療で徐々に嗅覚味覚共に改善してきているそうですが、まだまだ時間が掛かる様です。
会にはドクターも参加しており、西洋医学的には、外傷性(頭部骨折)味覚障害の症例報告は国内外でもゼロ、外傷性嗅覚障害についてはガイドラインはあるものの確立された治療方法は無いとのことでした。
なかなかハードモードな生活をされている方なので、養生指導が重要で、これを患者さんに納得して実行してもらうには信頼関係が必要です。
信頼を得るためには、病気相手の治療でなく人間である患者さんの治療という心持ちが大切だと感じます。
そのためには、都度患者さんとの対話が重要事項です。
症例発表した先生もそうされていました。
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紫蘭と紫陽花が元気に、アマリリスや笹百合が密やかに咲いています。
もう梅雨の季節です。
先日公園に写真を撮りに出かけましたが、雨上がりの曇り空でした。
しかし意外に雨露に濡れた草花は艶やかで、日差しの下元気に咲く姿とはまた違って、新たな魅力を発見した気分です。
最近色々な疾患の患者さんが来院され、中には初めて診療する疾患もあって、気が抜けません。
同じ疾患でも一度の治療で直ぐ効果が出る患者さんもいれば、最初は中々効果がでない患者さんもいらっしゃいます。
疾患が発症するまでの過程(プロセス)が個々人によって全く違うからです。
しかし効果が出始めると見る見るうちに良くなっていくことが多々あります。
効果が出るまでの産みの苦しみと云いますか、感慨深いモノがあります。
中々目に見える効果がでないのに、私を信じて通院してくださる患者さんに感謝です。
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先程の往診時に猪名川沿いを原付で走っておりましたら、トンボが飛んでいました。
生物は季節の移り変わりには敏感です。
人間も生物ですので、特に気候の変わり目には敏感で、高齢や久病の方は、体調を崩しやすくなります。
先程も往診の患者さんから、昨晩から体調を崩したとのご報告が入りましたが症状は軽い様なので一安心しました。
日和見感染もし易くなるので、「気をつけて」と云っても、一体何に気をつければ良いのか分からないのが現状だと思います。
兎に角無理をしないことが肝要です。
ついこの間まで、カラッとしたとてもいい気候でしたので、気分も良く身体も動かしやすかったのですが、急にジメついて一気に身体がダル重い感じがします。
熱中症に注意しつつ、規則正しい生活と十分な睡眠に心掛けて下さい。
鍼灸治療で予防するという手段もあります。
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今日は梅雨明けのような気候になりましたが、梅雨本番です。
日本の梅雨の蒸し暑さは不快ですが、恵みの雨でもあるので邪険にもできません。
今年は黒潮の蛇行が無くなるとの予想で、ゲリラ豪雨や線状降水帯が少なくなることが期待できるそうです、是非そうなって頂きたいものです。
スーパーを覗いてみると、初鰹と並んでハモを見かけるようになりました。
ハモは関東ではあまり馴染みはありませんが、関西では夏の味覚の一つです。
またハモは、梅雨の水を飲んで美味しくなる・・・と云われ、これからが旬です。
ジメジメした季節ですが、以外と熱中症にも罹りやすい季節です。
十分な水分補給が大切ですが、過剰な水分摂取は身体に良くありません。
じゃあ、どうすれば?っとなりますが、水分は十分摂っていただいて、余分は利尿作用のある瓜類、キュウリやスイカやメロンなどを食べると良いと思います。
緑茶も利尿作用がありますがカフェインが多く、ストレスフルな社会に於いてはストレスを助長する可能性がありますので、注意が必要です。
定期的な鍼灸治療は体調維持に著効があります。
これからの季節の健康維持を考えている方は、鍼灸治療もご一考下さい。
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先日、師匠の治療院に研修に伺い、同じ研修生の先生にお話を聞きました。
慢性腎不全の患者さんが2年ほど前から通院されているそうですが、同時に内科で診察も受けているそうです。(ちなみに研修生の先生は実費診療で健康保険は使っておりません)
かの先生は腎機能低下(従)よりもそれを助長するストレス症候群(主)をメインと捉え治療してクレアチニン数値は高いながらも安定し患者さんの体調も良いようなので安心しておりましたが、内科医から人工透析を勧められてから気分が落ち込み数値も更に悪化したため、人工透析をすることに患者さんは決めたそうです。
彼は体力的に患者さんが不安だと言っていました。
鍼灸をしていると珍しくないのですが、病気の目安になる血液検査等の数値が悪くても、元気な方が多いです。
反って医師に数値の悪化を告げられると途端に体調を崩す方もいます、「病は気から」の典型です。
我々は何の医学的根拠も無く(西洋医学的根拠しか認めない方は仕方ありませんが)、ポジティブ思考を押し付けてはいませんし誤魔化している訳ではありません。
言葉の影響は大きいです。
新患さんの中には、私の腕では手に負えない方もいらっしゃいます。
正直に説明をするのですが、言葉選びには気を使います。
もっと腕を磨かなければなりません。
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以前精神疾患(自閉症)をお持ちのお子さんのお母さんから、問い合わせがありました。
お話をした結果、次週に予約を頂きましたが、予約日当日の朝に連絡があり、何でもお子さんが心臓が痛いと訴えているので病院に行くため今日は行けないとのこと。 お子さんに心疾患の既往歴はあるか?と問い合わせると、無いとのことでした。
その後連絡が無いので憶測となりますが、自閉症のお子さんにとって、見ず知らずのおじさん(私です)に会うことは彼にとって苦痛でしか無かったのでしょう。
決して仮病では無く、ストレスフルな感情が心痛に発展したモノと思われます。
「心を痛める」や「心がときめく」という言葉がありますが、実際その時の感情が器質的に心臓に影響することがあります。
皆さんも、緊張する場面で心臓がドキドキした経験があろうかと思います。
お母さんから連絡を受けたとき、お子さんの心痛は心疾患では無いだろうと思いましたが、まだ一度もお会いしていない患者さんに対して無責任なことは言えないので黙っていました。
東洋医学的には「心」は肉体的な心臓を指すだけでなく「精神活動」や「感情」の機能まで内包しています。
海外からの報告では、心臓移植のドナーの記憶や身体能力までも受け継いだ症例があるとか。
西洋医学的思考では理解不能でも、東洋医学的に考えると不思議では無いことが、沢山あります。
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今年の夏も暑くなりそうです。
高齢の患者さんには、暑い時期になると体調を崩す方がおられます。
霍乱(吐き下し)や夏バテを起こします。
加齢による新陳代謝と温度認識力や食欲低下が原因です。
また夏前の梅雨の湿気も無視できません。
このような患者さんには、今から先手を打って治療をします。
消化器の調子を整え、新陳代謝を活発にして、心肺機能に衰えがあればそれを改善します。
結果、大過なく過ごされる方が多いです。
東洋医学の得意な「未病を治す」です。
所謂「予防医学」との違いは、色々なことを「制限」するのでは無く、積極的に治療を施すことができることです。
人は体質・生活習慣・罹っている病気は十人十色です。
鍼灸は「病気」を診るのではなく、「人」を診るのだと云われています。
その人その人に合った、オーダーメイドの治療が可能なのです。
お困りの方は是非ご相談ください。
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今日往診に伺った患者さんが再検査で先週末に病院に行ったそうですが、ステージⅣのガンであると改めて言われたそうです。(余命宣告はなかったそうです)
誤解のないように申しますと、以前からステージⅣのガンを患っており術後も再発が疑われていて、患者さん本人が現在のステージを医師に確認したことによる回答です。
患者さんは人格者ですので、余生については達観されており、嘆き悲しむご様子はありません。
通院も自分のためでなく、家族が安心するからというスタンスです。
西洋医学と東洋医学では病気を診断するモノサシが違うので、MRIや血液検査の結果で末期ガンと診断されても、私が診たところ舌や脈・体表のツボの表れ方や、治療後のそれらの反応の変化を見る限り、悲観するような状態ではありません。
私の鍼灸治療において、望聞問切の4つの診察診断方法を使いますが、前述の通り西洋医学とは診断方法のモノサシが違うので、数値が悪くても東洋医学では治療可能の場合があります。
とは云っても、完治させることは不可能ですので、余生を穏やかに過ごせる様にするための治療です。
先日ご逝去された別の患者さんですが心臓が悪く、これ以上治療方法は無いからと医師に言われましたが、日常生活に問題なかったので、ご家族は心配されていましたが本人の希望で一人暮らしをしていた方がいらっしゃいました。
東洋医学的に診ても、「虚里の動(こりのどう)」という生死に直結する重篤な状態であるという所見を示していましたが、他に特に悲観的な所見がなかったので、鍼灸治療を続け3年以上ご存命でした。
最後の半年は状態が悪化して入院されましたが、時には帯状疱疹を発症され治しつつ等ありましたが、穏やか時間を多く過ごされたと思います。
QOL(クオリティ・オブ・ライフ:人生の質)というものがあります。
患者さんの余生を患者さん本人が決め、私たちはそのお手伝いをする・・・病院のベットで生命維持の機械に頼ってでも長生きをしたい方ばかりではない様です。
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昨日鍼の勉強会に参加してきました。
体表観察からの打鍼での治療の実技に加え、座学で「動悸(東洋医学用語では驚悸または怔忡)」を学びました。
実技のパートナーは医師の方で、私は狭心症(動悸はありません)の既往歴があるため、体表観察での所見に興味津々のようでした。
座学の講師は私の知り合いの先生で、元看護師をされていました。
その看護師時代に同僚との話で、動悸のある患者さんは心配性の方が多いということがあったそうです。
詳細は省きますが、驚きやすい方は動悸を患うことがあるということです。
但し高齢者の動悸は除きます、加齢による心機能の低下で起こる方が多いからです。
往診の患者さんで動悸が持病の方がおりますが、別にオドオドしておりませんし、みなさん90歳オーバーです。
60歳未満で動悸が持病の方は、驚きやすいかパニック障害の既往歴をお持ちの方が多い気がします。
勉強会後の宴席では私の体験談として、骨折で手術が必要なため入院したが、点滴の刺針時に担当の看護師さんとの雑談で肘関節窩(心臓の経絡が通っています)へ針を刺すと気絶する人が稀にいるということを聞いた話や、手術当日私が同部位に点滴をされたが夜に一時間ごとに狭心症発作が起きかけ、その度にあるツボを刺激して発作を抑えたが寝不足になった。
翌朝点滴を外したらそんな発作が起きなくなった・・・等を話しました。
ツボ(経穴)の使い方次第で、病状を悪化させるか死ぬ場合もあるのです。
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