園田の鍼灸やすらぎコラム

2023/04/26

痔でお悩みの方も多いと思います。中医学では2パターンで4つの分類がなされています。

外感(外環境が原因)で1種類、内傷(生活習慣やストレス、持病が原因)で3種類です。

① 風火燥結(外感):外環境の影響で肛門部に熱が籠って発症します。痔の周辺部に灼熱感があり痛く、便秘気味で、便が硬いことが特徴です。
メカニズムに関して②に似ています。

② 湿熱蘊結(以下内傷):飲食不節によって体内に湿熱が内生し、痔核となります。
排便時に痔核が脱出して出血し、肛門部に灼熱感があります。
辛い物を食べて出血するのも、このタイプです。

③ 気滞血瘀:長時間座っていたり、立っていたり、力む動作を繰り返したり、ストレス等からくる痔です。肛門部の灼熱感はあまりありません。

④ 気虚下陥:持病や加齢や疲労過多で胃腸の機能が弱り時になったもので、脱肛するタイプです。

余計な体内の邪熱があるもの(①②)は清熱し、原因となる病理産(②③)を除去したり、内臓の機能低下が原因の場合(④)は補益する作用のあるツボ(ただし反応があるツボ)で治療します。①から④が混ざるケース(痔瘻)もありますので、厄介です。
悪化しないための養生も大切になります。

痔疾にも鍼灸は治療の手段があります、お困りの方はご相談ください。

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【住所】
兵庫県尼崎市東園田町9丁目1番地15エール園田402号室
※阪急「園田駅東出口」より徒歩4分

あつはなついね

2023/04/23

春の土用入りし5月2日は八十八夜、6日には立夏となり、暦の上では夏になります。

患者さんの脈状も少し変化している様に感じます。
夏の脈を呈してきてます、身体は正直ですね。

梅雨も近く、梅雨寒の日もあるので痹病(関節痛)や、蒸し暑さに因る疾患に用心です。
「陰湿」と云う言葉もある通り、湿邪が原因の疾患は中々しつこいです。

胡瓜などのウリ類や緑茶や茗荷などを適度に摂ると体内の余分な水分を輩出しますし、運動で汗をかいて汗腺を鍛えると良いと思います。

特に汗をかくことは大切です。お風呂やサウナより、できれば運動で汗をかいてください。
ただし水分補給も忘れずに。
尿量が減少することで尿酸が排出されないと、痛風の原因にもなります。

これからの季節に向けて身体の養生をして、健康的に乗り越えましょう。

それでも不安な方や体調を崩された方は、鍼灸がお役に立つと思います。ご相談ください。

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ストレスの功罪

2023/04/20

ストレスで不定愁訴(身体の各処が何となく不調である症状)を訴える方が多いです。
当然私にもそんなときがあります。
しかしストレスにも良い側面はあります。

ストレスを受けることで、「負けるものか」というやる気に繋がる場面もあります。

全ての人がストレスを糧に出来るわけではありませんが、ほどほどのストレスは有益だと思います。
ストレス(悩み)がない人は、思考が停止してしまいます。

重病の患者さんに、ストレスを軽減させる治療をすることで病気に抵抗する張り合いが無くなり、かえって悪化する事があります。

「船荷のない船は不安定で真っ直ぐ進まない。一定量の心配や苦痛・苦労は、いつも誰にも必要である」(ショーペンハウアー)
「人生に失敗が無いと、人生を失敗する」(斉藤茂太)

それでもストレスは少ない方が良いですね。
ストレスでお身体に変調を起こしている方は、ご相談ください。
鍼灸治療にお手伝いできることがあるかも知れません。

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一流の筋肉

2023/04/19

某有名女子テニス選手をマッサージしたことがあります。
その方の筋肉は一見華奢な様で力を入れると剛健でありながら、柔軟性と弾力性に富んだものでした。

つまり肉離れなどのケガをし難い、素晴らしい筋肉の持ち主でした。

スポーツ選手はケガをしないことが一流の条件でもあります。
きっとイチロー選手や大谷選手もそうなのでしょう。

意外だったのは、大工の老棟梁の上半身もそんな筋肉に覆われておりました。
ボディビルで作られた筋肉と違い、細い鋼のワイヤーを縒り込んだ様な強靭な筋肉で、見せるためではなく、仕事をすることで必然的についた筋肉でした。

強さと柔軟性に富んだ筋肉を作るには、ウェイトトレーニングのみではなく、トレーニング前後の、軽いランニングと丹念なストレッチが必要と思います。

つまり柔軟性に富んだ筋肉を作り、かつ疲れを残さない事がポイントでしょう。

当然、目的に応じた正しい食事と生活の上での話です。
アスリートの皆さん、頑張ってください。

体質で筋肉も違ってきます。
鍼灸で体質改善や疲労を取ることで、パフォーマンス向上のお手伝いをできることがあります。
興味のある方は是非ご相談ください。

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不眠

2023/04/16

往診の患者さんは久病(長く病気で臥せっていること)の方が多く、不眠を訴える方も多いです。

身も蓋もない言い方をしますと、病床にあるので眠くならないだろうということもありますが、睡眠は肉体的疲労のみでなく精神的疲労でも起こるので、そう考えるとやはり病的側面はあります。
久病の方は悩みが多い様です。

中医診断学では8パターン分類されていますが、原因には虚実があります。

身体を正常に保とうとする機能が衰えたことが原因なのが「虚」、ストレスや心配事が原因なのが「実」、両方が原因の「虚実挟雑」があります。

なにが主な原因か鑑別して対応しなければ、効果は出ません。

ザックリいうと、寝汗を伴うのが「虚」、イライラが伴うのが「実」の場合が多いようです。

「虚」の患者さんには身体機能を正常にする治療が必要ですし、「実」の患者さんにはストレス等で発生した病理産物(イライラで頭に上った邪熱等)を取り除くかストレスに耐性を付ける治療を、「虚実挟雑」の患者さんには虚実どちらを先に治療するか優先順位を考慮しての治療が必要です。

島田洋七さんの「佐賀のがばいばあちゃん」に、成程と思うことが書いていました。
「夜に考え事をするな」というのです。なぜか悪い方へ悪い方へと思考するからだそうです。
そうなると不安やイライラで眠れなくなります。私にも心当たりがあります。

鍼灸治療は不眠に著効があります、お困りの方はご相談ください。

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痛いこむら返りに

2023/04/13

こむら返りは痛いですね。サラリーマン時代よく明け方にふくらはぎが痙(つ)りました。

西洋医学的に考えると、血行不良(ある意味営養不足)で起きます。
寝ている間は心臓の働きが緩やかになります。ふくらはぎは大きな筋肉としては一番心臓から離れている所にあります。

疲れると筋肉が硬くなります。筋肉が硬くなると筋中を走行している血管が圧迫されて更に血行不良になります。

この血行不良のMAXが起床前の明け方です。そして栄養不足で筋肉が痙攣するのです。

起きている間は心臓が活発に動きますし、なにかしら動くことで筋肉が収縮してポンプの役割をはたして血流を補助するためこむら返りは起き難いのです。

また精神的ストレスでも起きやすくなります。
サラリーマン時代はストレスが多かったです。

東洋医学的に考えると、このストレスに対抗する臓腑は「肝」です。また「肝」は筋肉を支配するのです。

こむら返りは漢方では主に芍薬甘草湯というお薬を処方しますが、「芍薬」は「肝」に作用するのです。

「肝」の経絡は、ふくらはぎも含めた下肢の内側を流れています。
この内腿をストレッチすることで「肝」が緩みますので、こむら返りとストレス軽減に効果が期待されます。

それでも頻繁にこむら返りを起こす方は、体質に問題があるかもしれません。

鍼灸は体質改善が得意なので、ご相談ください。

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季節を先取る

2023/04/03

今日はよく晴れて暖かく、桜も満開で春爛漫といった風情です。

またウグイスの声を今シーズン初めて聞きましたが、かなり上手だったので以前から鳴いていたのかも知れません。

患者さんに聞いたのですが、大阪の住吉神社の境内では、もう卯の花が咲いていたそうです。
早咲きの種類でしょうか?卯の花は初夏のイメージがあります。

季節を先取りできるのは何となく嬉しいものです。
先日も書きましたが、引き締まったカツオのたたきを食した時は初夏を先取りした気分でした。

季節の変わり目、人の身体はすぐに気候の変化に対応できる訳ではありません。
そろそろ梅雨の湿気や夏の暑気に向けて、先手を打たなければなりません。

梅雨時に関節痛が悪化しやすい患者さんや、夏に霍乱(発熱と吐き下し)を発症しやすい患者さん等に対応しなければなりません。

「未病を治す」(病気になる前に病気にならないようにする事)は、東洋医学の醍醐味です。
未病を治するのは鍼灸に限った事ではありません、生活習慣に一工夫するだけでも違ってきます。

毎年初夏から梅雨、夏にかけて体調を崩しやすい方はご相談ください。

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便秘に鍼灸

2023/03/20

便秘に悩む患者さんが多いです。
他の疾患でもそうですが、二便(大小便)がうまくいかないのは体調が悪い兆候ですし、治療効果が出にくくもなります。
なので、日々の問診では二便の状態を必ず聞きます。

便秘にも虚実(消化器官の弱りか、消化器官に問題は無いが何かが邪魔をして便が出ない)があります。
これを間違うと全く効果がありません。

また便秘が長引くと、腸内の便の水分が失われて固くなるため更に出にくくなることも多々あります。

この場合は腸内に潤いを与える(潤腸)処置も必要になりますが、鍼で可能です。

問診と体表観察をしっかり行い、便秘の主原因を見つけ、適切な配穴(ツボ選び)をしなければなりません。

あと適度な運動が欠かせません。
手足を動かすことで腸が動くと、江戸時代の名医岡本一抱(近松門左衛門の実弟)も記しております。

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内科疾患から五十肩

2023/03/19

五十肩の患者さんですが、ほぼ完治しました。
原因は泌尿器疾患からで、内臓から経絡経筋へ波及したものでした。

膀胱経という経絡が体表に流れていますが、その中でも経筋と呼ばれる筋肉や関節に影響する流れが五十肩の患部を通っています。

五十肩が泌尿器関係に悪影響を与えることもあれば、逆に泌尿器疾患が原因で五十肩が発生することもあります、今回はそのケースだった様です。

足の小指にある「至陰(しいん)」をいうツボに糸状級(糸状に捻った細く短いお灸)をしました。

すると、しつこく残っていた痛みが日に日に良くなっていきました、嬉しかったです。

このツボは、とある原因で起きている逆子の治療にも著効があります。
ただし、全ての逆子に有効な訳ではありません。

逆子になる原因をしっかり鑑別しなければなりません。
やはり人体は不思議です。

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人体の不思議

2023/03/14

以前、「気」は上へ昇りやすく、特に春はその傾向が強いと云う話をしました。
この上昇する「気」は「熱」を伴いやすく、ストレスがそれに拍車をかけます。
「怒りで頭がカッカッする」「イライラで頭に血が昇る」などという言い回しもあります。

以前診ていた患者さんですが、男性の脳梗塞後遺症の患者さんでした。

関節拘縮(関節と周辺の筋が固まって動かない状態)があり、それが悪化しない様にするリハビリを兼ねた治療をしていました。

この患者さん、中々気難しい方で(脳梗塞以降そうなったとの奥様の談でした)、話しかけてもネガティブな返答が多かったですが、たまに機嫌がいい日もありまして、ある特徴があることに気が付きました。

患者さんの頭の天辺の「百会(ひゃくえ)」というツボにイボがあり、このイボは脳梗塞発症以降にできたものだそうなのですが、イボが自然にひび割れて出血している日は機嫌がいいのです。

またこの時季、別の患者さんですが花粉症の治療で百会に刺鍼することがあり、抜鍼時に少量の出血があると良い結果がでます。

また指のさかむけから出血するのは、消化器や内臓に籠った熱を取るための生体反応だと聞いたことがあります。

余計な「気」や「熱」が抜けるからでしょうか、身体がそれを求めているようです。

勘違いをしないでいただきたいのですが、ツボから出血させることがいい訳ではありません。

鍼を抜いた結果、自然と少量の出血が伴うのであって、わざと出血させてはいません。
わざと出血させると「元気」まで漏らすことになり症状が悪化することもありますし、医師法違反に問われる場合があります。

人間の身体は不思議ですね。

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